Q 私には16歳の息子がいます。息子は中学の時にいじめで不登校となり、 それ以来、家でゲームやスマホばかりしています。
夜中になると大声で叫んだり、壁を叩いたりします。その時はそっとしていますが、後で聞いても何があったのかを教えてくれません。息子に何をしてあげられるのか、本当に分からず困っています。(A子・48歳)

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 いじめや不登校などを経験した子どもたちは、自己肯定感も低下し、無気力、罪悪感、将来への絶望などの「傷つき体験」をしています。スクールカウンセラーの私が、生徒さんや保護者の方に必ずお伝えしている言葉があります。それは、「学校に来られなくても『今日一日楽しかった』と思えるように生活していきましょう」ということです。

 傷ついた子どもさんは、「ダメな自分」という自己否定が頭の中をぐるぐる回っています。現実の人間関係で傷つき、ゲームだけが心のより所になっていることもあります。学校に行けなくても、ゲームにのめり込んでいても、それを責めず、息子さんの気持ちに寄り添ってあげてください。心の中で自分を責めているはずですから、優しさやいたわりの言葉が必要です。ムカつき、キレる子は、人との生身のふれあいを求めていることも少なくないと言われています。

 私にも高校1年の息子がいます。小さい頃は手をつないでどこに行くにも一緒だった息子も、今では身長は親を抜き、一緒に外出する時などは、私の一歩も二歩も先を歩くようになりました。思春期になると、親に話さないことも少しずつ増えていきます。これは親からの自立の第一歩であり、息子さんもかっこ悪い自分を見せたくないという気持ちから、何があったのか話さないのかもしれません。

 谷口純子・生長の家白鳩会()総裁は、『この星で生きる』(生長の家刊)で、「自分に自信を持つこと。人とは比べられない自分にしかできない何かがある。そのような人間の可能性を信じることだ。一人一人の人間は素晴らしいかけがえのない存在なのである」(38〜39ページ)と説かれています。

 生長の家では人間は神の命をいただいた神の子で、かけがえのない素晴らしい存在であると教えています。たとえ息子さんがどのような姿を現していても、神の子であると信じて下さい。息子さんの幸せを心からお祈りしています。

 生長の家の女性の組織

『白鳩』No.147「Q&A」回答者

*回答者 天地朋子(あまち・ともこ)
生長の家地方講師。臨床心理士。スクールカウンセラー。東日本大震災や東京五輪でボランティアを経験。

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