新年度が始まる4月は、進学や進級のほか、就職や人事異動などで新しい環境に身を置くことになった人が多いのではないでしょうか。

 このような変化に直面したとき、私たちの内面には、希望や期待といったポジティブな想いとともに、不安や恐れなどのネガティブな想いが生じます。これらが心に占める割合は人それぞれですが、せっかくなら毎日を明るく前向きな気持ちで過ごしたいと思うものです。では、どうすればそれができるのでしょうか。

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善いコトバを使おう

 
 生長の家では、①心に想うこと、②発する言葉、③表情や行動の3つを「コトバ」と呼び、それらが私たちの人生を形作っていくと説いています。明るく積極的なコトバを使うことによって、幸福な人生を創造することができるのです。

 すべての人間は、素晴らしい善性や豊かな才能を内在している“神の子”であり、人生はそのすばらしさを表現するための舞台であると生長の家では教えています。コトバとはつまり、それを表現するための道具なのです。

 このことについて、谷口雅宣・生長の家総裁は、『日々の祈り──神・自然・人間の大調和を祈る』*1のなかで、次のようにお説きくださっています。
*1 生長の家刊

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 神の子は、神さまの創られた実在世界にあるものをコトバの力によって表現することに喜びを感じます。それが、コトバの力の正しい使い方です。コトバとは、身・口・意の三業を指します。身体によって、口によって、意(おもい)によって心を表現することです。
1回の「行為」ではコトバの力は小さくとも、それが同方向に繰り返されることで、「行(ぎょう)」は「業(ごう)」となって大きな力を発揮します。善い行為、善い言葉、善い想念を繰り返して表現することによって、「善行(ぜんこう)」は「善業(ぜんごう)」となって私の運命を形成します。(211~212ページ)

 このように、私たちは、自分自身の想いや語る言葉、そして表情や行動を、明るく積極的なものや、感謝を表現するものへと変えることによって、素晴らしい人生を送ることができるのです。

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自分の神性を確認する

 
 大切なのは、1回や2回だけ善いコトバを使うのではなく、それを習慣にすることです。

 例えば、歯磨きをするときに、鏡に向かって笑顔を作り、心の中で明るい言葉や感謝の言葉を唱える、といったことは誰でも今日から始められるでしょう。その日にあった嬉しかったことや、感謝すべきことなどを書き記す『日時計日記』*2を活用するのもお勧めです。
*2 太陽の輝く時刻を記録する日時計と同じように、毎日の明るい出来事や希望や感謝の言葉を書き留める日記帳。生長の家白鳩会総裁・谷口純子監修、生長の家刊

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 また、生長の家独得の座禅的瞑想法である神想観*3に取り組むことも大切です。神想観の実修を通して、自分が“神の子”であるという自覚を深めることで、自己に内在する素晴らしい神性を確認することができ、根本的な明るさや自信が湧いてきます。
*3 神想観について詳しくは、『新版 詳説 神想観』(生長の家創始者・谷口雅春著、日本教文社刊)、『神想観はすばらしい』(前生長の家総裁・谷口清超著、日本教文社刊)等を参考にして下さい

 ぜひできることから実践し、より一層よろこびに満ちた毎日を送るきっかけにしていただけたらと思います。

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金内崇幸(かなうち・たかゆき)
生長の家本部講師

生長の家国際本部勤務。趣味は読書とサイクリング。