人間関係に悩んでいた大学生の彩花さんが、ある日、知り合いの生長の家の講師に、自分の悩みを相談したところ、『日時計24』を送ってもらった。それをきっかけに、二人の間でチャットがはじまった……。彩花さんの大学の友人で、生長の家の教えを学んでいる茜さんですが、なにか気になっていることがあるようです。

でも、現実社会には必ずしも良いことばかりじゃなくて、悪口や妬みとか、どうしても人間のマイナスの面に向き合わざるを得ない場面も多くあると思うんです。
どうすれば人や物事の良い面に心を向けることができるんでしょうか?

でも、大切なのは「実相」と「現象」をしっかりと分けて考えることなんだよ。神様の創られた本当にある実相世界は、すべてが調和した善一元の完全円満な世界であって、五官によって捉えられる現象世界は、「人間の心の迷いが映し出した影」のようなもので、本当に在るものではないということなんだ。
現象世界は人間の本性である「善」を表現するための仮の舞台だから、現象的な悪に心が囚われてばかりいると、ますます悪なる現象が表現されてしまうことになるから、善いところや明るいことに心を向けることが大切なんだよね。


例えば、ピアノを弾いているときに、ふと音を外してしまうこともあるけれど、間違ったならまた弾き直して、メロディーを紡いでいけばいいんだし、ちょっとくらい間違えても、逆にそれがその人の「味」になることもあるでしょう。
だから、何か不都合なことがあっても、「もう駄目だ」とか決して思わないようにした方がいいね。


本当に在るものは、すべてが調和した実相世界だけで、そこには憎しみも対立も一切存在しない。
最初は信じられないかもしれないけれど、目の前に現れている悪い出来事は本当に存在するものではないという自覚を深めることで、本来在る善が現れてくるという真理を学ぶことが、平和な世界を実現するための第一歩なんだよ。だから希望を持って進んで行こう。
(次号に続く)