職場での悩みです。お昼休みなどの時に、周りの人の雑談に混じることができず、いつも疎外感を感じています。雑談をすることも大切だと思うので、もっと同僚や先輩とコミュニケーションを取りたいと思うのですが、なかなか自分から積極的に話すことができません。どうしたら「雑談力」を付けることができるのでしょうか?(29歳、男性)

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テクニックよりも、相手のことを思う心が大切です

 私はもともと人見知りで、人と上手にコミュニケーションを取るのが得意なタイプではなかったので、あなたの気持ちがとてもよくわかります。

勇気を出して

 
 社会人になってからも、職場の同僚や上司、取引先のお客様との人間関係に悩むことが多くありました。以前勤めていた会社に、N課長という女性上司がいたのですが、些細なことで注意されるのが嫌で、できるだけ関わらないようにしていました。

 N課長はプライベートで旅行に行くと、必ず社員にお土産を買ってきてくれる優しいところもあったのですが、彼女のことが嫌いだった私は、お土産をいただいても、「ありがとうございます」と素直に言うことができなかったのです。

 しかし、このままではいけないとずっと悩み続け、ある時、思い切って「N課長、いつも美味しいお土産をありがとうございます」と笑顔で伝えたのです。すると、N課長はとても感激してくださり、それ以来、仕事も円滑に進むようになりました。

 もう一つ、私の体験を紹介します。私は5年前から、自転車に乗って近所のごみ拾いをしているのですが、当初は面識のない人には挨拶をしていませんでした。しかし、「このままでいいのかな」と思うようになり、ある日、畑作業をされていたご婦人に、「おはようございます」と勇気を出して挨拶をしたのです。

 すると、そのご婦人はとても嬉しそうな表情で、挨拶を返してくれました。それ以来、少しずつですが、知らない人に対しても私の方から明るく挨拶ができるようになり、おかげで地元の知り合いがたくさんできました。

人に喜びを与える

 
 これら二つの体験を通して私が心がけたのは、勇気を出して自分から言葉をかけることでした。円滑なコミュニケーションにはテクニックよりも、「相手に喜んでもらいたい」という思いをもつことが大切だと思います。

 生長の家では、「人間は皆神の子であり、本来完全円満な存在である」と説いています。もしあなたが同僚や先輩と親しくコミュニケーションを取りたいと願うなら、すべての人に神が宿っている姿を観じて、祝福する気持ちを持ちましょう。

 相手の人に喜んでもらえる自分になれば、自然と周囲との一体感が生まれ、雑談力も身に付いていくはずです。あなたが職場の方たちと円満なコミュニケーションを築けるよう、心からお祈りしています。

回答者
中井憲治(なかい・けんじ)
生長の家地方講師
生長の家国際本部勤務。1966年生まれ、京都府出身。妻と2人暮らし。毎日自転車に乗ってごみ拾いをしながら、地元の人たちとの会話を楽しんでいる。

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