Q 29歳の無職の息子がいます。大学卒業後、就職しましたが、27歳の時に会社の人間関係でつまずき、うつ病になってしまいました。会社を辞めて家に戻って以来、引きこもりの状態が続き、心療内科に通ってもいっこうに良くなりません。2年後には夫が定年を迎え、息子の将来を考えると不安で仕方がありません。(A子・57歳)
大切に育ててこられた息子さんがうつ病になり、引きこもりの状態となっておられるとのこと、さぞご心配のことでしょう。2年後にはご主人が定年を迎えられ、将来への不安な気持ちもお察し申し上げます。
私も大学院生時代に、人間関係に悩んでうつ病に罹患しました。現在の日本では15人に1人がうつ病に罹っているという統計もあり、非常に生きづらい社会と言えるのかもしれません。
しかし、生長の家ではどんな現象が現れていても、本当にあるものは善(よ)きことのみの完全円満な実相*世界であると説いています。『日々の祈り』(生長の家総裁・谷口雅宣著、生長の家刊)の「観を転換して人生に光明を見る祈り」には、「現象世界は私の心の反映ですから、私自身が執着を捨てて心を整え、『人間・神の子』の自覚を回復し、さらにそれを深めていけば、外部の環境は『神の子の生活』を送るにふさわしい形に必ず整ってきます」(148ページ)と示されています。
* 神によって創られたままの完全円満なすがた
うつ病を患ったことで、息子さんは人の心の痛みが分かる愛深い人格が形成され、会社を辞めるという経験をしたことで、新たな人生を歩むチャンスを得られたとも言えるでしょう。現象に因(とら)われることなく、神の子としての息子さんの実相に心を振り向けましょう。
私のうつ病を機に、父は早期退職し、地元を離れていた私と暮らすために新たな職に就きました。母も食事や洗濯など身の回りの世話をし、常に笑顔と明るい言葉で見守り続けてくれました。健康だった頃の私を知っている両親は、「必ず元のはつらつとした我が子に戻れる」と信じてくれていたのだと思います。
実相世界へ心を振り向け、自己内在の神性である真・善・美を自覚するに従って、周囲にも「真」と「善」と「美」が顕れてきます。母親であり、妻であるあなたがご自身の素晴らしさを自覚し、明るい表情や言葉でご主人と息子さんに接することで、幸せな家庭となるでしょう。
*回答者 中山弥生
生長の家岡山教区地方講師。薬剤師として毎月120人の在宅患者を訪問。退勤後は要介護の両親と過ごす。
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