先祖供養やご先祖様への感謝は大切だと言われます。しかし、そのことを何となく感じている方がいる一方で、ご先祖様の姿は見えないし、想像しづらいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに、目に見えないものへの思いを表現することは容易ではないかもしれません。
先祖は「いのちの土台」
『日本語大辞典』(講談社刊)で「先祖」の意味を調べると、「家系の初代以降、現存以前の人々」と書かれていました。つまり、家系の初代以降で昇天されている方はご先祖に当たります。
私の場合、祖父母はご先祖様です。私が3歳の時に亡くなった祖父の記憶は、ほとんどありませんが、成人後に亡くなった祖母の記憶は鮮明に残っています。信仰深く優しい人でした。この祖母へ感謝の思いを表すことが先祖供養だと思うと、ご先祖様の存在がグッと身近に感じられました。
ご先祖様と言うと、何か遠い存在に聞こえるかも知れませんが、実は身近な存在でもあり、連綿といのちを繋いできてくれた、私たちのいのちの土台なのです。
より良い人生を送るために
何事も土台は大切です。家を建てるときは土台となる基礎作りが基本となり、スポーツ選手は走り込んで、体の土台である足腰を鍛えます。
しっかりとした土台作りは家の安定性を向上させ、スポーツ選手の成長を助けます。逆に基礎を疎かにすると家は安定性を欠き、スポーツ選手はいずれ伸び悩むものです。
ぜひご先祖様に思いを馳せ、感謝の思いを伝えましょう。いのちの土台を大切にすることは、より良い人生を送るための第一歩となるはずです。