人間関係に悩んでいた大学生の彩花さんが、ある日、知り合いの生長の家の講師に、自分の悩みを相談したところ、『日時計24』を送ってもらった。それをきっかけに、2人の間でチャットがはじまった……。彩花さんの大学の友人である茜さんの弟で、生長の家の教えを学んでいる洋介君ですが、何か疑問があるようです。
じつはずっと風邪を引いていて、最近やっと良くなったんです。でも、周りの友人たちも全然心配してくれなかったし、せっかく楽しみにしていた旅行にも行けなくなってしまって……。
なんか、最近ついてないなあって思うんですけど、運を良くする方法ってあるんですか?
そうだったんだ。体の方はもう大丈夫? 旅行に行けなくなってしまったのは残念だったね。運を良くしたいっていうことだけど、生長の家では「唯心所現」といって、心で念じていることが、この現象世界に現れてくると説いているんだ。
だから、「自分はついてない」と呟いたり、「運が悪い」と思ったりしていると、その通りのことが実現してしまうから、まず、そうしたマイナスの言葉を口にするのはやめたほうがいいと思うよ。
言われてみれば、「ついてない」が口癖になっていたかも。でも、友人たちもひどいと思いませんか?
僕のことを気遣うどころか、「さぼってないで早く部活に出てこい」なんて言うんですよ。ひどいでしょう。
その気持ちもよく分かるけれど、「もっと自分のことを心配して欲しい」と思って、相手から同情されたいと心の中で願っていると、本当に同情されないといけないような状況になってしまったり、病気の症状などがますます悪くなってしまったりすることもあるんだよ。
人間の意識には、「現在意識」のほかに、普段は心の奥底に隠れている「潜在意識」があると以前にも話したけど、「人から同情されたい」という思いが潜在意識のなかに蓄積されていくと、病気などの良くないことが引き寄せられることもあるんだ。
だから、できるだけ良い言葉を使い、明るいことで心を満たすことで、マイナスの想念を取り払っていくようにした方がいいよ。
だけど、明るいことに心を向けるって結構難しいですよね。嫌なことがあったりすると、悔しさとか怒りなどで頭がいっぱいになってしまうので……。
悪い出来事があったときに、心を良い方向に向けるのは大変かもしれないけれど、何事も練習が必要なように、少しずつでもいいから、人や物事の良い面を見る練習をしていくことだね。
例えば、何か失敗をしてしまったときに、それを他の誰かのせいにするのではなく、「次はこうならないように、もっと工夫してみよう」と考えて、そこから学べることを探してみるとかね。
人間は神の子であり、何ものにも害されることのない存在であるということを常に自覚して、「私は神の子だ。私は運が良い」と繰り返し唱えるようにしよう。いつも運が良くて、良いことしか起こらないのが神の子なんだから。
(次号に続く)