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坂崎和佳 さかざき わか/昭和51年生まれ。美容師歴25年。熊本県球磨郡錦町在住。「ヘアサロンDeaR」を営む傍ら、カメラライフを楽しんでいる。思うように撮れないことも多く、試行錯誤しながら日々奮闘中。生長の家白鳩会員。本誌No.114(2019年9月号)「美のステージ」に登場。

坂崎和佳
さかざき わか/昭和51年生まれ。美容師歴25年。熊本県球磨郡錦町在住。「ヘアサロンDeaR」を営む傍ら、カメラライフを楽しんでいる。思うように撮れないことも多く、試行錯誤しながら日々奮闘中。生長の家白鳩会員。本誌No.114(2019年9月号)「美のステージ」に登場。

 今回紹介する夫婦岩は、福岡県糸島市を代表する景勝地で、市の北部、桜井二見ヶ浦の海岸から約150メートル沖にあります。

 櫻井神社(県指定文化財)の社地にあるため、古くから神聖な場として崇敬され、向かって右が男岩、左が女岩で、それぞれ11.8メートル、11.2メートルの高さがあります。

 2つの岩を結ぶ大注連縄(おおしめなわ)は、長さ30メートル、直径50センチ、重さ1トンという巨大なもので、毎年4月下旬から5月上旬の大潮に合わせ、法被(はっぴ)姿の氏子(うじこ)の手で掛け替えられます。

「日本の渚百選」にも選定されているこの桜井二見ヶ浦は、三重県伊勢の二見ヶ浦が朝日の美しさで知られているのに対し、夕日が美しいことで知られ、特に夏至(げし)の頃、夫婦岩の間に沈む夕日は格別と言われています。

 私がここを訪れたのは、2018年5月15日のことで、天気は良かったものの、空には薄く膜を張ったような雲が広がっていました。「このままなら夕陽は見られないだろう」と半ば諦めながら夕暮れの時間を待ちました。

 inoti138_issyunnodeai_2心配した通り、日が没しても雲に隠れて夕日は見えませんでしたが、帰ろうとしたとき、空がピンクに染まり出しました。急いでカメラを構えてシャッターを切り、ガラス玉を使った写真も撮ることができました。

「自然は、こちらの思惑を超えていろんな姿を見せてくれるものだ」

 改めてそんなことを思いながら夫婦岩を後にしました。(次回は、鹿児島県曽於市にある溝ノ口洞穴を紹介します。)