Q 唯一の兄弟である弟が孤独死していたことが分かりました。弟は、ちょっとした争いから父母や私と10年ほど絶縁状態だったのですが、「死んだら兄に知らせてくれ」と知人に私宛の手紙を託していたのです。懺悔(ざんげ)の言葉に溢(あふ)れたその手紙を読むと、弟を探さなかった自分に怒りを覚えます。父母も亡き今、どう供養したらいいでしょうか。 (H・G、68歳、男性)

inoti133_Q_A_1c

A 人間の生命は永遠生き通し感謝の思いで供養して下さい

回答者:長田 忍(ながた・しのぶ) (生長の家本部講師)

回答者:長田 忍(ながた・しのぶ)
(生長の家本部講師)

 絶縁状態だった弟さんを亡くされ、さぞや後悔と慚愧(ざんき)の念にさいなまれ、お苦しみのことと思います。どんな事情があったにせよ、弟さんは自らの非を認め、懺悔(ざんげ)されているのですから、過去を責めることなく、心から赦してあげて下さい。

 あなたは、「弟を探さなかった自分に怒りを覚える」と、率直に心情を吐露されていますが、それはあなたの内に、幼い頃から弟さんに対する深い愛があった証です。過去の経緯(いきさつ)はどうあれ、あなたの内には深い愛の心があるのですから、必ず赦すことができます。赦す者は赦されるのです。弟さんを赦すことによって、あなた自身も自分を責めず、苦しまずにすみます。

 生長の家では、「懺悔せんと欲せば実相を観ぜよ」といいます。「実相」とは、神様が創られたままの本当の姿、「人間は神の子で、完全円満な存在」ということであり、その実相においては、あなたと弟さんは大調和しているのです。その姿を心に思い描いてください。

 また、生長の家では、「肉体はなくなっても、人間の本質は永遠生き通しの生命(いのち)である」とも説きます。ですから弟さんの永遠なる生命を観じて感謝し、霊界での幸せを祈ってあげることが、大きな供養になります。具体的には、御霊代(みたましろ)になる弟さんの位牌を仏壇に祀(まつ)ってください。

 仏壇や位牌がなければ、家の中で一番浄まった場所を決め、位牌の代わりになる清浄な紙や木に『○○○○比古命之霊位(ひこのみことのれいい)』と書いて安置します。(○○○○には弟さんの名前(俗名)を入れます)そしてその前で、生長の家のお経である聖経『甘露の法雨』を読んであげるとなおよいと思います。

 弟さんへの感謝の思いが深まり、あなたの心も安らかになるに違いありません。

相談をお寄せ下さい
生長の家の教えで問題解決を希望される方の相談文をお待ちしています。誌上では匿名にしますが、住所・氏名・年齢・信仰歴を明記して下さい。
〒409-1501 山梨県北杜市大泉町西井出8240番地8182 生長の家メディアセンター内 日本教文社
『いのちの環』編集室「Q&A」係 FAX●055-213-5022 
Eメール●inochinowa@kyobunsha.jp
(携帯電話のEメールでのご相談はご遠慮下さい)