Q 85歳になる父は、長く肝臓の病気を患(わずら)って、最近は終末期医療を受けています。
休みや仕事が終わった後、毎日見舞いに行っていますが、肺とお腹に水が溜まって苦しそうにしていて、「早く死んで楽になりたい」と嘆(なげ)く父を見ると心が痛みます。最期は自宅で看取るつもりですが、少しでも父の気持ちを楽にしてあげるには、どんなことをしてあげればいいでしょうか。(N・F、55歳、男性)
A お父様の気持ちに寄り添い、感謝の言葉をかけましょう
高齢のお父様が終末期医療を受けて苦しんでおられるとのこと、子どもとして大変お辛いこととお察しいたします。
そのような時、お父様にあなたがしてあげられるのは、これまで通りに毎日お見舞いに行って顔を見せ、お話をし、お父様が少しでも楽に過ごせるようにお世話をすることです。「頑張って」「元気を出して」などという言葉ではなく、お父様の気持ちに寄り添い、例えば、お父様と家族写真などを見ながら、懐かしい思い出を振り返り、お父様に「育ててくれてありがとう」などと感謝の言葉をかけてあげてください。そうしたことが、お父様にとっては、何より大きな励ましになると思います。
生長の家では、「肉体はなくなっても、人間の生命は生き通し」であり、「人間は、現象的にどんな姿を現していても、その実相*は完全円満な神の子である」と説いています。お父様のいのちも永遠であり、今、どんなに苦しんでいるように見えても、実相は完全円満な神の子なのです。
生長の家には、そうした教えが説かれている書籍、講話CDが多くありますから、ぜひ入手されて、お父様に聴かせてあげて下さい。それによって、お父様はもちろん、あなたも心が落ち着き、今よりもずっと楽な気持ちでお父様を看取り、見送ることができるようになるに違いありません。
肉親の死は悲しいものです。しかし、それは決して永遠の別れではありません。この世の使命を終えて、次の境涯に進む旅立ちでもあるのです。
どうぞそのことを心に刻み、お父様との残された貴重な時間を有意義に過ごしていただきたいと思います。
あなたとお父様に神の愛が流れ入って、心の平和が得られますようお祈りします。
*=神によって創られたままの完全円満なすがた
回答者:及川政治(おいかわ・まさはる)
(生長の家本部講師)
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