今回は、2年前の本誌No.128(2020年11月号)に掲載した麓城址(熊本県あさぎり町)の紅葉を再度、別の角度から紹介したいと思います。
初めてこの地を訪れたのは、2017年11月27日の晩秋で、前回はその時に撮影した写真をお目にかけました。それ以後、毎年通ったものの、天候などのタイミングが合わず、思ったような写真が撮れないでいました。
ところが、昨年(2021)11月19日、5回目のチャレンジで、錦秋(きんしゅう)という言葉がぴったりくる、燃えるような紅葉に出合うことができました。辺り一面、朱やオレンジに染まる中、カメラに収めきれないくらいに枝葉を広げている、一際大きな木に焦点を合わせて写真を撮りました。
レンズを交換しようと、苔の絨毯の上にカメラバッグを置き、ふと見ると、落ち葉と苔のコントラストが美しく、地面に肘を付いて撮ったのが、2の写真です。
麓城址は、行基菩薩(*)が創建したとされる谷水薬師堂から遊歩道を登ったところにあるのですが、たくさんの人たちが紅葉を愛でながら写真を撮ったり、お昼ご飯を食べたりして楽しく寛いでいました。
この麓城址の紅葉は、何度見ても新しい発見があり、少しも飽きることがありません。今年も行ってみようと思っています。(次回は、沖縄県八重山地方にある離島、小浜島を紹介します。)
*=奈良時代の日本の僧。668~749年
坂崎和佳
さかざき わか/昭和51年生まれ。美容師歴27年。熊本県球磨郡錦町在住。「ヘアサロンDeaR」を営む傍ら、カメラライフを楽しんでいる。思うように撮れないことも多く、試行錯誤しながら日々奮闘中。生長の家白鳩会員。本誌No.114(2019年9月号)「美のステージ」に登場。