生命を礼し、自然に信頼せよ。
そこから無限が生長する。
如何なる方向であろうと
子供に天賦の才能がみとめられれば
全力をあげてその方向に才能を延ばせよ。
便宜を与えよ。賞讃せよ。
励まし、鞭韃し、喜んでその仕事または遊びに従事させよ。
白百合に薔薇の花をつけさせようと思うな。
白百合の清さは一つの天才である。
薔薇の花の美しさも一つの天才である。
(谷口雅春著『優良兒を作る』405ページ、日本教文社刊)

 

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子どもの努力を褒める

 
 生長の家の教育法で、一番大切なのは、「人間は皆神の子で、無限の可能性を持っている」と信じることです。そして、「コトバの力」を使って子どもの努力を積極的に褒めることによって、子どもの可能性は引き出されていきます。このコトバの力というのは、生長の家では口から出る言葉だけでなく、心で想うこと、表情や態度などもコトバと考えます。

『「やればできる!」の研究』(草思社刊)の著者で、スタンフォード大学教授のキャロル・S・ドゥエック博士の研究によると、子どもの才能や能力を褒めたグループよりも、努力を褒めたグループの方が、どんどん新しいことに挑戦するようになったそうです。

 我が家では、4人の子どものうち、末っ子の次女が不登校になったことがありました。私がカナダに赴任した際、妻と次男、次女も一緒に行きましたが、次女は現地の学校に10日間、通っただけで不登校になったのです。

 その時、私は神の子である次女の無限の可能性を信じて、ただ待つことが出来ませんでした。次女を無理にでも学校に行かせれば何とかなると思い、時には厳しいことを言ったりしましたが、逆効果でした。

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必ず良くなると信じて待つ

 
 その時の私に必要だったのは、次女は神の子で、必ず良くなると信じて待つことでした。「信じる」ということもまた、コトバの力の一種です。そして、私が「娘は大丈夫、必ず良くなる」と心から信じ切れるようになった頃、次女は多くの人からの愛情を受け、7年間続いた不登校に終止符を打ち、今は自分の信じる道を歩んでいます。

 皆さんもぜひ、「子どもは既に素晴らしい神の子で、無限の可能性を持っている」と信じて、子どもが何かに取り組んだ際には、努力して挑戦したことに注目し、大いに褒めてあげましょう。そうすることで、子どもに宿る天分が引き出されていくのです。
(髙 義晴・生長の家本部講師)