人間関係に悩んでいた大学生の彩花さんが、ある日、知り合いの生長の家の講師に、自分の悩みを相談したところ、『日時計24』を送ってもらった。それをきっかけに、二人の間でチャットがはじまった……。彩花さんの大学の友人で、生長の家の教えを学んでいる茜さんですが、何か疑問に思っていることがあるようです。

最近ふと思ったんですが、世界にはキリスト教、仏教、イスラム教の3大宗教をはじめ、多くの宗教がありますけど、なぜこんなにも多くの宗教があるんでしょうか?
茜さんの言う通り、世界には本当に驚くほど様々な宗教があるよね。人間は太古の昔から人智を超えた存在に畏怖の念を持ち、それが今日の様々な宗教へと発展してきたわけだよね。
だけど大切なことは、宗教がそれだけ数多くあるから、真理も同じように色々とあるということではなくて、真理の表現がたくさん存在するということなんだ。
真理は一つだけど、表現の仕方が色々と違っているということですか?
そういうことになるね。すべての正しい宗教は、その神髄を深めていくと、同じ一つの真理に到達するという、生長の家の「万教帰一」の教えについては以前にも説明したよね。
世界には色々な国々や民族があり、生活環境なども様々に違うなかで、宗教の教えもそれぞれの習慣や文化に合うように説かれる必要があったんだね。
だから、そうした各宗教の違いを認めて、お互いに尊重し合いながら、それぞれの宗教の共通点を見出し、それを大切にしていくことがとても必要になるんだ。
生長の家の教えを学んでいても、それまでの宗教をやめる必要がないって言われたときは、「えっ、そうなんだ」って最初は驚きました。
「万教帰一」は、生長の家の重要な教えの一つであって、各宗教の多様性を尊重していくことが平和な世界の実現にもつながると説いているんだ。
「真理は一つ」という教えが受け入れられないという人もいるかもしれないけど、この世界をつくり出している真理が、あれもこれもと沢山あったら困ってしまうし、ほかの宗教の真理は間違っているなどと考えはじめると、宗教同士の対立に繋がってしまうよね。
でも、例えば数学で考えてみれば、二次方程式の解の公式は世界共通だし、世界中の人がそれを使って計算をしているよね。だから、真理も同じように考えてみればいいと思うんだ。
数学はずっと苦手だったけど、そのたとえはよく分かります(笑)。「万教帰一」って、みんなが調和する、すごくいい教えだなって改めて思いました。

(次号に続く)

『生長の家ってどんな教え? 問答有用、生長の家講習会』(生長の家総裁・谷口雅宣著、生長の家刊)著書の生長の家講習会での講和と、参加者との質疑応答の記録を通し、生長の家の教えに関する様々な疑問について、分かりやすく解き明かされています。すでに生長の家の教えを学ばれている方にとっても、多くの新しい気づきや発見があるはずです。

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