Q 私は両親が40歳を過ぎて生まれた子どもで、小さい頃は可愛がってもらいましたが、高校3年生のとき、父が脳出血で倒れました。
一命は取り留めたものの、体に麻痺が残り、その後認知症を患ってずっと寝たきりです。今は働きながら母と介護をしていますが、突然大声を出し、暴言を吐く父にイライラしてもう限界です。どうしたらいいでしょうか。(K・H、27歳、男性)
A お父さんの心に寄り添い、愛情を注いであげて下さい
頼りにしていたお父さんとは、一転、以前と違った姿で向き合うようになり、あなたが家族の支えとなっていらっしゃるのですね。ご家族やご自身の将来を考え、とても不安な気持ちを抱かれていることでしょう。
しかし、親にも私たち自身にも言えることですが、人間の肉体は、年齢を重ねるにつれて、思うように機能しない部分が出てきます。これは致し方ないことです。
私も、認知症となって脳梗塞で倒れた父親を介護した経験があるので、あなたが置かれた状況が少しは理解できます。その上で、あなたにお願いしたいのは、これまでと同じく、お父さんの心に寄り添っていただきたいということです。
お父さんは、体が不自由になった今も、あなたが幼かったころと同じように、あなたのことを愛おしく思っているはずです。それなのに、体がうまく動かせず、思ったような表現もできなくて、どれだけもどかしく思っていらっしゃることでしょう。
そんなお父さんが、今、頼りにされているのは、あなたやご家族なのです。今度は、あなたが、あなたから湧き出てくる愛情をお父さんに注ぐ番です。
生長の家では、「すべての人間は、完全円満な神の子である」と説いています。あなたもお父さんも、同じ素晴らしい神様の心を持った“神の子”なのです。神の子の自覚を深め、お父さんの完全円満な姿を心で見つめて、笑顔で接し、優しい言葉を掛けてください。お父さんは、きっと喜び、感謝してくださるでしょう。
また、自分一人で抱え込まず、介護施設を利用するなどして、多くの方の協力を仰いでください。きっとあなたの力になってくれるはずです。
ご家族の幸せをお祈りしています。
回答者:吉柴康雄(よししば・やすお)
(生長の家本部講師)
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